24年ぶりの“前奏曲”は誰に響く?
ホンダは24年ぶりに「プレリュード」の名を復活させ、2025年9月5日に国内発売を開始しました。
復活モデルは以下の特徴を持つ4人乗り2ドアクーペです:
- パワートレイン:2モーターハイブリッド e:HEV
- 新制御システム:「Honda S+ Shift」
- コンセプト:「UNLIMITED GLIDE(無限に滑空する)」
- 価格:モノグレード 617万9800円、オンライン専売「Honda ON Limited Edition」648万0100円
月販計画は300台規模。90年代に青春をプレリュードに重ねた層から、最新の電動スポーツを求める若い層まで幅広く刺さるモデルです。
価格とコスパ:617万円の価値とは?
価格は一見高めですが、内容を整理すると“上質な走りと日常性を両立するパッケージ”と言えます。
- シャシー:シビックタイプR由来、専用セッティング
- 足回り:デュアルアクシス・ストラット、可変減衰アダプティブダンパー
- ステアリング系:高剛性ステアリング、等剛性ドライブシャフト
- ブレーキ:Bremboフロント
- ホイール:高剛性19インチ
- その他:Honda SENSING、9インチGoogleコネクト、BOSEプレミアムサウンド
モノグレード化により装備の選択肢に悩む必要がなく、“全部入りの贅沢”を提供。日常も週末も楽しめる、合理的な価格設計です。
刺さるユーザー層
- シビックe:HEVでは物足りない
- タイプRのようなハードコアさやMT運転は不要
- 美しい2ドアと静粛で切れ味ある電動駆動を楽しみたい
- ラグジュアリーな内装、実用的なラゲッジ、WLTC23.6km/Lの燃費で総合コスパ重視
走りの核心:ハイブリッドでもスポーツの抑揚は可能
「Honda S+ Shift」により、モーター駆動でも仮想8速の変速フィールを実現。
- アップシフト:わずかにトルクを抜いて段付き感
- ダウンシフト:ブリッピング演出でエンジン回転とタコメーターが同期
- 音響:ASC(アクティブサウンドコントロール)で適切な音圧と倍音
- ドライブモード:SPORT・GT・COMFORT × S+で6種類の味付け
先行試乗では、F1オンボードのようなステップシフトが高評価。コーナー前の素早いダウンシフトでトルク立ち上がりもスムーズです。
シャシーと走りの個性:タイプRとの違い
- 共通点:前輪はタイプR同様のデュアルアクシス・ストラット+アダプティブダンパー
- 違い:ホイールベースは2605mm(タイプRより130mm短く軽快)、ロール・ピッチを適度に許容
- キャラクター:速さより「美しさ・上質・自在さ」を重視
日常からワインディングまで自在に楽しめる、“軽やかに踊るスポーツ”を追求。
デザインと復活ストーリー
- 外観:長いフード、低くワイドなスタンス、電動時代を表現するブルーアクセント
- インテリア:ブルー×ホワイトコーデ、運転席はホールド、助手席は包まれる感
- 印象:“前奏曲”のように乗る前から高揚感を積み上げる設計
実用性:デートカーとしての配慮も健在
- 開口の広いハッチゲートで荷物も楽々
- 普段使い:スーツケース2個
- 後席を倒すと:ゴルフバッグ2個、ショートボード2本
- フロア設計・床面ボード・コンビニフックで日常使いも快適
2ドアでも“荷物に困らない”仕様に。
燃費:スポーツと日常を両立
- WLTC燃費:23.6km/L
- モーター駆動中心で静かに走りつつ、S+ Shiftで抑揚を演出
- 日常と週末スポーティを両立する、合理的かつ楽しさ重視のアプローチ
ライバル比較:スープラ/GR86/フェアレディZ
車種 | 特徴 |
---|---|
GRスープラRZ | 3.0L直6、FR、骨太パワー、800万円 |
GR86 | 軽量FR、価格重視、293.6〜361.6万円 |
フェアレディZ | 3.0L V6ターボ、FR、549.78〜930.27万円 |
プレリュード | FFハイブリッド、静粛・低燃費、S+ Shiftで有段フィール |
- 毎日乗るクーペならプレリュード
- FR・内燃の鼓動やサーキット重視ならスープラ/Z
- 軽快な素FRと低価格重視ならGR86
購入方法と入手難易度
- 標準モデル(617万9800円)
- 全国Honda Carsで販売、月販300台規模
- 受注状況で納期変動、早めの商談推奨
- Honda ON Limited Edition(648万0100円)
- オンライン限定・数量限定
- 申込期間:9/5 11:00〜9/18 17:00
- 申込金10万円、1人1台、先着順(Honda Total Care会員1年以上対象)
- 納車は契約後の案内で確定
スペックとサイズ感
- 全長4520mm × 全幅1880mm × 全高1355mm
- ホイールベース2605mm(タイプRより130mm短く軽快)
- 車重:1460kg
- ドライブモード:SPORT/GT/COMFORT + S+(計6通り)、INDIVIDUALで6項目をカスタム可能
Honda S+ Shift:運転の愉しさ総括
- 一体感:加減速の抑揚を“耳・目・体”で体感
- 俊敏性:ステップのレスポンスが短く快感
- 自在さ:6種類+INDIVIDUALで“味変”自在
結論:買うべき人/待つべき人
- 買うべき人
- 上質・静粛・低燃費・抑揚ある走り・十分な実用性をすべて求める人
- タイプRより日常スポーツを重視する人
- かつてのプレリュードファンも、新しい形で青春を味わえる
- 待つべき人
- FRの挙動や内燃エンジン重視
- サーキット走行主体
- 軽快さやコスト重視でGR86を検討
商談アクションの実務ポイント
- モデル選択:標準 or ON限定
- 納期確認:受注状況で変動
- 価格妥当性確認:“装備・走り・実用性・燃費”の総合評価