2025年10月13日に閉幕した大阪・関西万博。
会場には世界中の個性あふれるパビリオンや展示物が立ち並び、多くの来場者に感動と驚きを届けました。
そして閉幕からわずか1日後の10月14日、多くのパビリオンや展示物の移設・再利用計画が各メディアで発表されています。
ここでは、現在わかっている移設・再利用の情報をまとめてご紹介します。
🏗️ 国内での移設・再利用
兵庫県・淡路島への移設
- オランダ館
パソナグループが運営する淡路島に移築予定。
直径約11メートルの球体が特徴的なデザインがそのまま島の新たな観光スポットとして生まれ変わります。 - パソナ パビリオン(NATUREVERSE)
同じく淡路島で再オープン予定。持続可能な自然共生の理念を発信し続けます。
大阪府内での再利用
- イタリア館の展示品
大阪市立美術館で特別展『天空のアトラス イタリア館の至宝』を開催。
期間:2025年10月25日~2026年1月12日
『ファルネーゼのアトラス』『正義の旗』など4点を展示。 - ミャクミャク像
万博記念公園(吹田市)に常設展示された後、府内各地の観光地を巡回予定。 - ナウル共和国館
東大阪市で展示構造物を再利用。 - ルクセンブルク館
大阪府交野市の子育て支援施設として新たな役割を担います。 - 2億円トイレ
河内長野市の大阪府立花の文化園に移設。 - 大阪ヘルスケアパビリオン
万博会場・夢洲内で継続事業として存続予定。
その他の地域
- いのちの遊び場「クラゲ館」
広島県福山市の公共施設に移築。 - アイルランド館の彫刻「マグナス・リン」
京都・知恩院で展示予定。 - 福井県ゾーン(関西パビリオン内)
福井県おおい町「こども家族館」へ恐竜展示などを移設。
🌍 海外への移設
- ブルーオーシャン・ドーム
建築家・坂茂氏が設計した3つのドーム構造が、モルディブのリゾート施設として再利用されることに。 - ウズベキスタン館
解体後、日本産木材を現地の公園や学校建設に再利用予定。
♻️ 部分的再利用・検討中
横浜花博での再利用
- ウーマンズパビリオン
2027年開催予定の横浜花博で外観・建材を再利用。 - パナソニック「ノモの国」
照明装置40台、スピーカー12台などを花博で使用予定。
企業による資材再利用
- パナソニック
「ノモの国」の建築部材の99%以上を再利用。
鉄約97トン、銅約1.2トンを自社製品へリサイクル予定。 - 大屋根リング
石川県珠洲市での復興住宅建築資材として活用。
☕ 飲食・文化の継承
- 中東パビリオンの味
大阪市内で中東カフェとして再オープン予定。 - ドイツレストラン「Oishi!Germany」
2026年夏頃に大阪で再開予定。万博の味が再び楽しめます。
📊 再利用の規模と意義
万博協会は、1970年の大阪万博を上回る規模での再利用を目指しており、
全体の約2割にあたる17.5館の移築を目標に設定。
現時点でも多数のパビリオンの移設先が決定しており、
「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマが、
閉幕後も日本各地・そして海外へと息づいていきます。
🛒 「ミャク市!」で備品をオークション販売
万博協会公式サイト「ミャク市!」では、
会場で使用された椅子や、ミャクミャクがあしらわれたマンホールのふたなど、
記念品のオークション販売がスタート。
ファンにとっては万博の思い出を手元に残すチャンスとなっています。
🌱 万博の理念が全国へ
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。
その理念は、閉幕とともに終わるのではなく、
パビリオンの再利用・再生という形でこれからも各地に受け継がれていきます。
「未来社会の実験場」は、次のステージへ。
淡路島からモルディブまで――大阪発のサステナブルな挑戦は、まだ続きます。
📷 出典・参考:毎日新聞、Lmaga.jp、万博協会公式サイト